“アートボード=印刷サイズ”という概念が全然普及していない件


上記のIllustrator CS5の設定画面でも分かるように、明らかにアドビは“アートボード=印刷サイズ”の思想を普及したがっています。でもこのドキュメント設定画面の“裁ち落とし設定”を理解し利用している人は非常に少ないです。多くの人はここで“裁ち落とし(塗り足し)”を設定したとして「トンボはどこで付けるのか?」と疑問に思いそこで終わってしまって、従来通りの慣れ親しんだ方法でデータを作成しているようです。

PDF出力時にトンボを付けると便利です


ペラのフライヤー・チラシを作成する場合は、アートボードを印刷したいサイズに設定して「裁ち落とし(塗り足し)」を3mmに設定して、デザインをして、フィニッシュに上記の様にPDF出力を設定してPDF/X-1aかPDF/X-4で出力すれば入稿用PDFデータが完成です。裁ち落とし外に, はみ出たオブジェクトは出力の際にトリミングされます。

やることは

  1. Illustratorのドキュメント設定画面で裁ち落としを3mmに設定してアートボードサイズを仕上がりサイズとして作業を開始する。
  2. フィニッシュにPDF(PDFX-1a PDF/X-4)出力を選び、「トンボ」と「ドキュメントの裁ち落とし設定を使用」にチェックを入れてPDFを出力する

以上で、軽く堅牢で「アウトライン処理忘れ・リンクファイル欠落」といった定番の入稿ミスを回避できる入稿データができます。メリットの多いワークフローですので是非お試し下さい。