入稿データーエラー徒然

日々全国のお客様からの入稿データをチェックしていますが再入稿を御願いするのはダントツで以下の四つです。

  • フォントのアウトライン処理ができていない
  • リンクファイルが欠落している
  • 塗り足しがない
  • 断裁すると文字が切れてしまう

よくあるミスはチェック体制もルーチン化されているのでそのまま印刷してクレームになることはほぼありません。

チェック漏れが生じやすいエラー

リンクを違う環境で埋め込んだ際の誤リンク

弊社の推奨は全てのリンクファイルを埋め込んだEPSもしくはPDF入稿です。ソフトのバージョン・OSの差異によるリンクミスが希に生じます。希なだけに見落としが生じる可能性があります。

RGB画像をCMYKに変換した際の色相差

透明が保持できて出力も安定しているPDF/X-4ですが、規格上RGBを許容しているためファイルの出自を考えた場合RGBが含まれている可能性には気をつけないといけません。明るい黄緑のPDFデータを出力した際CMYKに変換しなかったので最終のRIPまで未変換で刷り直しになった事例がありました。

illustrator10で出力したPDFデータ

主にフチ括り文字の出力で原稿と最終印刷物のデータ内容が一致しない事故がございました。10以前のイラレをお使いのお客様にはPDF入稿はお勧めしていません。

透明効果多用のデータをPDF/X-1aで出力した際の分割エラー

PDF/X-4にRIPが対応するまでは全てPDF/X-1aに変換して入稿していました。透明効果を多用したデータにおいて分割処理に失敗してそのまま印刷してしまった事故がありました。綺麗に変換完了したPDF/X-1aデータは極めて安定したデータです。しかし、安定して変換できるかどうかは別問題です。このためお客様に強くPDF入稿を勧めるにはジレンマがありました。RIPがPDF/X-4に対応した現在ではこの問題を回避できるため、やっとPDF入稿を強く推奨できるようになりました。