リッチブラック徒然

知っている人はよく知っているけど知らない人は知らない(当たり前ですが)デザイン上の知識として「リッチブラック」があります。CMYKのK100%だけで黒を現すのではなくCMYにもインクを乗せて黒をより黒く見せる方法です。
これを使う意味は二つあって、一つは文字通り「より深みのある黒を出すために使う」です。特に非塗工紙でK100%だけで黒ベタを指定すると、黒というより濃いグレー的な仕上がりになります。これを回避するためにリッチブラックは必須のテクニックです。弊社では非塗工紙でK100%だけのベタを指定しているお客様には確認の電話をするようにしています。数度、「黒が黒くないが印刷に問題があるのではないか?」と問い合わせがありましたので、チェック項目に加えています。
もう一つは「K100%のみのオブジェクトは強制的に“ノセ”になる」という出力のお約束がありますので、オブジェクトが重なった場合K100%のみですと背景が透けてしまいます。これを回避するためにリッチブラックを指定すると問題を回避できます。
いずれにせよ黒いオブジェクトはリッチブラックを指定した方が問題が生じにくいのです。

インク総量だけは注意して下さい

ただしリッチブラックが綺麗に仕上がるからといってCMYK全部に100%を指定すると印刷物は乾かないわ、裏移りするわで問題が多発します。インク総量は280%以下にお願いします。暗黙知としてC40%M40%Y40%K100%の220%を推奨する印刷会社が多いです。

Cだけ少し多くするというのは都市伝説?

いろんなところで、CだけはMYよりも多く指定するというテクニック?を見聞き致します。これは根拠があるのか、単なる風説の類なのか興味があります。

Ritchie Blackmore's Rainbow [ORIGINAL RECORDING REMASTERED]

Ritchie Blackmore's Rainbow [ORIGINAL RECORDING REMASTERED]

オヤジギャグですいません(汗)