DNPと凸版はイノベーションを興せない

大日本印刷、公衆無線LAN利用のプッシュ型情報配信サービス開始
ニュース:凸版印刷、ソーシャルメディア対応コミュニケーションモデル提唱|PJ web news【印刷ジャーナル】
この大手二社って煩雑にプレスリリースを発表して新しいサービスを提唱するのですけど、消費生活を直接変えるようなイノベーションを興すことは期待できません。成功したのはICカードの普及ぐらいでしょうか。産業界の黒子としてありとあらゆるものを印刷技術によって量産することで製造業界では確固たる地位を築いていますが、黒子以外の振る舞いについて哲学がないのでしょう。
ほとんどのプレスリリースは打ち上げ花火みたいなもので、あまり収益化について深く考えていないようにしか見えません。この二社ぐらいの大企業になると利潤とは関係ない社内政治の産物みたいな最初だけ威勢が良いビジネスマインドに欠けた企画が泡沫的に生じてはあっという間に消えていきます。書かれた企画書の数は死屍累々でしょう。
そんなことをやっている内に屋台骨の一本である出版印刷は電子出版の波に襲われそうです。この期に及んでも、この二つの会社は反目して手を携えようとしません。それぞれに提携先を集めてコソコソやっていますが、多分Amazonという外圧に赤子の手をひねられるように負けてしまうのでしょう。