今になって理解できたこと

DTP系ブロガーが少ない理由

直接プリプレスデータを触るようになってもうすぐ三年ですが、「知れば知るほど知らないことが生じる」状態です。もちろん業務を円滑にミス無く進めるスキルは完備しています。しかし、ちょっと己の分担範囲を外れると、かなり基本的なことを知らなかったりします。ブログを書く人の動機の多くは「情報の披瀝・共有」だと思います。自分のもっている情報・知識が、「他者に提供・共有するに値する価値があるかどうか」は、役割分担の中で働く人間としては非常に判断しにくいです。下手な情報の披瀝によって己のビジネスの信頼が低下するリスクを考えると、基本的に無償の行為であるブログ執筆の敷居が高くなってしまうのは、当然だと今更ながら気がつきました。

DTP業界が保守的な理由

今回の大不況になる前から構造不況業種といわれてきました。現状のハード・ソフトに決定的な問題が生じない限り、新しいものに手を伸ばす理由が少ないです。弊社も実は、未だにイラレをCS4にアップグレードしていません。CS4の入稿は0に近いですし、入稿されてもCS4を持っている部署に,そのときだけデータを転送するだけで済みます。ゆっくりゆっくり比率が増えているPDF入稿が更に普及すれば、データの受け手のイラレが最新版である必要も更になくなります。OSもずっとMacのOS9利用が続いていることに懐疑的でしたが、自分のOSもWindows XPですし、人様のことは言えないなと。あと基本的に使えるものは、本当に使えなくなるまで使い倒すというのが印刷業界のお約束だったんですね。加えて、ソフトやハードのイノベーションによって利益が増える商材でないのが理由でしょう。