あらためて起業をやり直す理由

まぁ、mixiの日記にでも書けばよいのだけど、それなりにアクセスのあるここで書いてみたいという衝動に駆られたので・・・
自分の名誉のために申し上げれば、利益を出せなくて追い出されたわけではないのです。もちろん起業して成功したというレベルの売上が上がっていたわけでもないのも事実ですが、印刷業は誠実に続けていけばお客様が増えていってだんだん軌道に乗るものなのです。事実、月3回以上発注してくれるお客様の数は月、2,3社の割合で増えていましたし、この流れで進めば単体の企業として独立するだけの勢いはあったんです。

粗利をいくら稼ぐかがビジネスの本質

ビジネスモデルは簡単です。ネットを通して送られたPDFデータをオフセット印刷に最適化して現場に回すだけ。私がつけた付加価値は、オフセットへの最適化(PDF/X-1a)と安く早く美しく印刷できる現場との仲介でした。たいした付加価値をつけているわけではないので利益率は控えめにしていましたが、それでも小売業よりは効率のよいビジネスでした。

マーケティング戦略とか会計戦略とかややこしい言葉が氾濫していますけど、基本は提供したサービスが印刷物となってお客様の元に問題なく届いた瞬間に発生する売掛金仕入の買掛金の差額をプラスにする、これだけです。顧客を創造し、差額の絶対額を増やす、個人レベルに近い起業では、難しいことを考える必要はないというが私の今のところの実感です。

ビジネスはゲームではない

起業の足がかりを用意してくれたという意味では恩人に泥を被せるようなカタチになるのかもしれませんが、この8ヶ月私の周りにいた人たちは、やたらいろんな会社と打ち合わせらしきものをやったり、朝令暮改のビジネスプランをポンポン立ち上げたり、どう考えてもクレイジーだとしか思えませんでした。市場に対して価値のあるものを提供して対価としてお金をもらうという、貝殻がお金だった時代から当たり前だったことを、理解していないようでした。ホリエモンの書籍が誇らしげに机の上に積んであったのですから笑うしかありません。

当然の帰結として

お金がなくなって、無駄に人の多い固定費が分不相応に多い何とも困った状態になって、末期にはまだまだ未熟な私の事業の売上がトップになってしまったぐらいです。辞めようと決心したのは、仲介業にとっては生命線の仕入業者に対する買掛金の支払いを遅らせるようにトップが私に命令したときでした。もうね、アホかバカかと・・・ そんなわけで慈しみ育てたドメインを放棄してやり直す羽目になったのです。やれやれ