印刷通販業界の現況 (新規参入業者の激減)

私の目から見た同業の世界という狭い視野での話になります。鳴り物入りの新規参入がほぼ無くなりました。一箇所、超大手資本の名前を冠したところが営業を開始しましたが、まったく脅威に感じません。今までも、上場企業が何度も参入を試みて、失敗したのを見てきましたので、本業が印刷業でないところの参入は脅威にはなり得ないと確信しています。それは

  • 印刷通販業界自体の市場規模がそんなに大きくない
  • 軌道に乗って利益が出るまでに結構なタイムラグがある
  • 雑多なDTPデータを処理して、効率よく印刷・加工・出荷するには膨大なノウハウの蓄積が不可欠

以上の理由が大きいです。
いくら立派な印刷機を所有していても、ネット事業に関わる各種ノウハウがなければ利益が出る前に赤字が積み上がってしまいます。入稿データの9割が、既存の印刷業から見たら超小ロットばかりですが、それを積み上げて利益を出そうという意志をもてる柔軟な思考をもった経営者が絶望的に少ない。旧い時代の印刷営業の世界を生きてきた人には、数百枚のフライヤー印刷などは仕事のうちに入らないのでしょう。しかし、それこそが印刷通販業界の主力営業商品なのです。そのあたりを理解しようとしないと必ず失敗します。